研究活動

私たちの天体核研究室では、宇宙論、重力、宇宙物理学の三本柱を中心と して幅広く研究活動を行っています。
平たく言えば、宇宙に関するあらゆる問題 を取り扱っているわけです。
しかも、これらの柱はお互い独立したものではなく、 相互に関係し合っています。
それゆえ、研究室の構成員についても、どれかに属 すという形ではなく、個人の興味のおもむくまま自由に研究しています。

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宇宙論

宇宙論は、既存の物理を補外することにより、宇宙初期から現在に至る宇宙の歴史を明らかにし ようという学問です。 現在の宇宙論は、大枠としてのインフレーションからビッグバンへと 繋がる標準モデルが観測的にも確立しつつあり、これまでより高い次元で整合性のあるシナ リオが描かれつつあります。 他方で、ダークエネルギー問題などに対する解決の糸口が今後 の観測の発展にともなって見えてくることが期待されています。バリオン生成やダークマター 問題、宇宙の初期密度ゆらぎ、重力理論の精密測定など、様々な要素が絡み合い、整合的な モデル作りを難しい問題にしています。

観測の進展のみならず、近年は素粒子論から理 論的に触発された新たな研究分野も、開かれて きています。その代表的なものがブレーンワー ルドシナリオです。このような新しいものに関 しては基礎的なことがらを明らかにしていく中 で面白い発見が次々に生まれてきています。ブ レーンワールドに関しては、まだまだ、基本的 なことで判っていないことが沢山あるという状 況にあり、本研究室でも研究が活発に行われて います。

重力

重力を記述する基礎理論として一般相対論等がありますが、宇宙のスケールでは重力が、引力 のみを持ち合わせる性質により、通常決定的な役割を果たします。そのため重力理論の研究や 強重力場中に現れる様々な現象の研究は宇宙を理解するためには欠かせません。現在の天体核 研究室では、強重力場中で一般相対論的効果が顕著になるブラックホールや重力波、あるいは 純粋に理論的見地からも興味深い高次元重力理論に焦点をあてた研究を行っています。

 ブラックホールはアインシュタイン方程式の真空解として様々な質量の範囲で存在し、数多 くの興味深い性質を持ちます。実際、銀河中心には超大質量ブラックホールの存在が 確認されています。また、近年はブレーンワールドブラックホールなど高次元のブラ ックホールの性質についても活発な研究が行われています。

 重力波は重力場自身の振動が高速で伝播する波で、ここ数年はその直接的な検出を 夢見て、日本を含む世界各地で重力波干渉計型検出器が現在稼動しています。私たち は強重力場中の物理現象を明らかにすべく、重力波の生成機構およびその諸性質を研 究しています。

宇宙物理学

宇宙 - それは何でもありの謎に満ちた世界です。 たった10 秒間だけ、銀河系全体の 10億倍もの光度のγ線を爆発的に放出する謎の天体γ線バースト、自らの静止エネルギー の1000億倍もの運動エネルギーを持ち、高速で飛び回る相対論的粒子である超高エ ネルギー宇宙線、中性子星やブラックホール周囲から吹き出す高速荷電粒子、我々が 想像もしなかったような姿を見せる系外惑星系。

これらの宇宙現象には、メカニズム が良く分かっていないものが数多く残されています。 例えば、宇宙の基本構成単位で ある恒星が、どのようにして形成されるのかということは、未だすっきりと説明され ていません。惑星系形成についてはなおさらです。上に述べたγ線バーストを始めと する、高エネルギー宇宙現象の物理機構は、謎だらけです。すなわち、解明すべきワ クワクするような研究材料が、ゴロゴロ転がっているということです。

 本研究室では、これら謎の宇宙現象を、物理の知識をフルに使って理論的に解明し ようとしています。宇宙物理学は、力学、熱統計力学、電磁気学、流体力学、相対性理論、 輻射輸送論を中心に、量子力学、素粒子、原子核物理等、あらゆる物理学の知識を総 動員するという、挑戦しがいのある研究分野です。もちろん、理論物理の醍醐味であ る、宇宙現象の理論的予言をすることも忘れてはいません。

また最近では、宇宙「物 理学」だけにはこだわらず、宇宙における「化学」過程や、系外惑星に存在するだろ う生命体の研究に焦点を当てた「宇宙生物学」までも視野に入れて、多岐にわたった 研究活動を行っています。

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具体的な研究室の活動としては、全体で行っているコロキウム・速報を中心に、 3本柱のそれぞれに対応するゼミを行っています。 他の研究機関(基研、人環、阪大・大阪市大など)との 横断ゼミや共同研究なども、盛んに行っています。 また、年2回、 各個人の研究の 進展状況を報告する「中間発表会」と題する研究会を行っています。

 

参考資料

2007年度活動報告(教室発表会)

2006年度活動報告(教室発表会)

2005年度活動報告(教室発表会)

2004年度活動報告(教室発表会) (HTML) (PDF)

2000年度活動報告(教室発表会)

1999年度活動報告(教室発表会)

 

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