課題研究P5
天体核研究室では宇宙物理学、宇宙論、重力の理論的研究を幅広く行っています。
当研究室から世界をリードする著名な研究者が数多く輩出されています。
2023年度担当教員・TA
教員:田中貴浩(教授), 細川隆史(准教授), 瀬戸直樹(助教)
TA:柄本耀介, 西浦玲, 大山航
P5部屋・図書
P5用の部屋は5号館北棟264号室です。P5生活を快適に送れるよう配慮されています。P5共通図書リストはこちら。
前期
相対論的天体物理学に関する基礎,及び実験 (天体物理)学の基礎を習得します。
P5, P6共に理論ゼミは天体核研究室教員が行います。
- ・P5理論ゼミ(担当:田中, シュッツ著「相対論入門 II 一般相対論」)
- ・P6理論ゼミ(担当:瀬戸, 高原文郎著「宇宙物理学」等を輪講)
- ・宇宙実験基礎(担当:宇宙線研究室P6担当教員)
後期
宇宙物理学に関する数値実験を行います。複数の課題候補から1つを選択します。3つのチームに分かれて課題に取り組みます。
- ・できるだけ早い時期に集まり、課題を決めます。
- ・いくつかの基礎となる(英語)論文等を読んだ後、課題となる数値計算に取り組みます。
- ・進行の具合に応じて高度な課題へと進みます。
- ・事前に相談があれば、希望に応じた課題を行うことも可能です。希望者と教員が議論し、課題を決定します。
- ・12月上旬に中間発表会、2月中旬に発表会、レポート(卒業論文)提出を行います。
2024年度P5メンバー
to be announced
最近の課題
- ・原始星形成の数値シミュレーション
- ・インフレーション宇宙のシミュレーション
- ・宇宙の大規模構造の線形解析
- ・ビッグバン元素合成の数値計算
- ・惑星軌道の自転・公転共鳴による進化
- ・数値相対論
- ・ブラックホール時空の摂動, ホーキング輻射の数値計算
- ・連星ブラックホール合体からの重力波の計算
- など
最近の様子
前期後期に田中教授室で顔合わせ、お茶部屋で懇親会を行っています。
2023年度
2018年度
2017年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
旧メンバーからの声
大山航(2022年度)
『前期は場の古典論の輪読を行い、一般相対性理論の基礎的な事項の勉強をしました。後期はグループに分かれ、宇宙物理学に関する数値計算を行いました。やってみる前はすぐできそうなことでも、実際にコーディングして数値計算を動かしてみると思わぬところでつまったりするなど、実際に手を動
かさないと分からないことがたくさんあり大変勉強になりました。』
白川雄貴(2021年度)
『前期は場の古典論を全員で読み、一般相対論の基礎を学びました。後期は宇宙物理に関連するいくつかのテーマでグループに分かれて数値計算に取り組みました。僕は大学院進学の際には宇宙物理でない分野を選んだのですが、P5では一年間を通して一般相対論の面白さに触れたり、友人と議論して課題を解決したりといった楽しい経験ができたのでP5を選んで本当に良かったです。』
鈴口智也(2020年度)
『後期に行う数値実験では、1つの目標に向かって勉強しながらコードを書いていきます。なかなか上手くいかず試行錯誤の連続でしたが、目標に到達できたときの達成感は凄まじいものでした。また、P5部屋は勉強や議論を円滑にできる環境が整いすぎていて、卒業時に鍵を返すのが惜しいくらいでした。上手に利用して、課題研究P5の生活を楽しんでください。』
天羽将也(2019年度)
『前期の輪読では、場の古典論の行間をひとつひとつ埋めながら議論する中で、重力の基礎について深く考える良いキッカケを得られました。また後期には、自分でテーマを選び、本や論文を読みながら掘り下げていきました。また、P5部屋の「行ったら大抵誰かが居て議論できる」という環境は非常に有意義でした。』
喜友名正樹(2018年度)
『前期はランダウ・リフシッツ場の古典論を丁寧に輪読しました。一人で読むのは骨が折れるので、議論しながら読み込めたのは後々の強みになったと思います。後期はBH摂動論というテーマで、1つのレビュー論文を中心にではありますが、深く学ぶことができてとても面白かったです。』
木村和貴(2017年度)
『P5では後期に興味のある分野からテーマを選んで数値計算を行いますが、論文を読んでどうしたらうまく計算できるか自分で自由に考えながら進めていけるのが良いところです。大変な時もありますが、それ以上に自分で考える楽しさや達成感が感じられるのが魅力的です。』
和田知己(2016年度)
『前期のゼミでは一般相対論の"基礎"を身に着けます。後期の課題では自分たちで宇宙に関するテーマを(ある程度)自由に選び、進めていきます。この課題にはゴールがないので、興味を持ったことに時間の許す限りどこまででも取り組めるところが、大変ですがそれ以上に楽しいところです。』
杉浦宏夢(2015年度)
『自分の興味に沿って半年かけて取り組むことになる数値計算のテーマを選ぶことができるという柔軟さがP5の特徴です。この課題には学部でこれまで学んできたことを総動員して立ち向かうことになります。そのやりがい、そして完遂した時の達成感は他では味わえないと思います。』
竹尾英俊(2014年度)
『テーマごとに行う研究は、はっきりとした目的意識を持って学習できるため、非常に楽しく取り組むことができました。また、ゼミ室を24時間自由に使える上、先輩や先生方も親切に質問に応じてくださり、この上ない環境の下で、一年を送ることができたと思います。』
廣島渚(2013年度)
『基礎理論の学習を生かして、一つのテーマにじっくり取り組むことができるのが非常に良いと思います。P5のゼミを通して、さらに宇宙への興味が深まりました。』
松本達矢(2012年度)
『普段の理論ゼミはもちろんのこと、日常においても些細な疑問を本気で議論しあえる仲間に恵まれ、とても充実した生活を送れました。特に後期からの卒業研究はそれまでの授業と違い自分の興味にあわせて自由に進めていけるので、苦労もしましたが、とても魅力あるものでした。』
川口恭平(2011年度)
『P5では量子論から一般相対論までといった、幅広いスケールの物理を通して宇宙で起こる様々な現象の理解を深めることができます。また、たくさんの気さくな先輩方が分野を問わずいろいろ話を聞いてくれるので、普段から「これってどうなんだろう?」と疑問や興味がある方にはとてもオススメです。』
榊原由貴(2010年度)
『複数分野に分かれて卒論に取り組むので、自分が取り組む内容以外についても同期の人たちに説明してもらえるのが面白くて良いと思います。P5部屋は議論の場、情報交換の場として有用でした。』
竹腰賞受賞者
P5メンバーだった方で竹腰賞を受賞された方々です。竹腰賞とは、理学研究科が、本研究科及び理学部で活躍する学生を対象として、自然科学の分野で活躍しようとする女子学生を支援・育成することを目的としています。
第3回: 山下泰穂(2011), 廣島渚(2013)
第1回: 榊原由貴(2010)
過去のP5メンバー
2023年度
小笠原優斗, 奥本成美, 河嶋岳, 中澤光, 福本優作, 宮園隼人, 吉田壮希
2022年度
Ian De Oliveira Gomes, 大山航, 寺沢遼太郎, 富塚祥伍, 西野翔, 馬場謙太郎, 藤本明大
2021年度
大塚健一, 白川雄貴, 菅原悠人, 高松隆裕, 永井悠太郎, 松本健心, 吉田暁
2020年度
筧嵩文, 鈴口智也, 原田玲子, 山口佳奈子, 山田龍, 脇隆浩, 度會大貴
2019年度
天羽将也, 梶原泰斗, 木原遥大, 潮崎羽, 白戸春日, 福士謙二, 仲里夢叶
2018年度
柄本耀介, 加藤鷹志, 狩谷泰慶, 喜友名正樹, 小橋亮介, 冨野芳樹, 西脇公祐, 野村亮介
2017年度
関嵩覚, 馬場亮太, 古谷侑士, 林航大, 木村和貴, 丹下真希, 田中友啓, 加藤文弥
2016年度
山田遙, 谷川昌洸, 平子丈, 降旗大岳, 和田知己, 港高志
2015年度
岸達郎, 三浦大志, 尾近洸行, 濱端亮成, 杉浦宏夢, 岡村鉄矢, 杉田強
2014年度
竹尾英俊, 中谷侑司, 西岡新平, 野口陽平, 牧野芳弘, 松本千裕, 山本久司
2013年度
小池貴之, 結城勝也, 福島肇, 廣島渚, 鷲野遼作, 比嘉大輔, 打田晴輝
2012年度
岩佐真生, 岡崎智久, 小幡一平, 上赤翔也, 松本達矢, 水野翔太, 橋本一彦
2011年度
須田, 山下, 川口, 竹重, 荒井, 菅原, 宮井
2010年度
西原英臣, 永井史子, 加藤直人, 山田唯, 榊原由貴, 衣川智弥, 合田幸平
2009年度
田野井, 北山, 石川, 仲内, 高橋(実), 高橋(智), 王
2008年度
藤井顕彦, 高麗雄介, 稲吉恒平, 中島真也, 中村輝石, 大西隆雄, 谷上幸次郎
2007年度
磯山総一郎, 今城想平, 高橋智洋, 高橋慶在, 並河俊弥, 古間木翔太, 渡辺晶明
2006年度
井田知宏, 樫山和己, 高本亮, 八木絢外, 荒深遊, 吉松学, 成子篤